初級 太極拳 呼吸法 入門|太極拳42式 【図解】

呼吸法

図解 初級太極拳 呼吸法 入門

参考文献:『太極拳と呼吸の科学』作者:楊進 雨宮隆太 橋逸郎

発刊日:2003年7月18日

発刊元 ベースボールマガジン

太極拳はなぜスローか?|太極拳24式 動作の意味

本書は、太極拳の三大要素であるところの「心」「息」「動」が実際はどのようなものなのか、精緻に説明してくれる。
その中で私が興味を引いたのが太極拳のスローな動きの理由と逆式腹式呼吸であった。

太極拳は、ゆっくりした動きのおかげで細部まで自分が何をしているかを意識することができる。この「自意識」を保てる範囲でゆっくり動くことが、「心」に対する太極拳のいちばん大きな特徴といえる。
ブッタそしてティク・ナット・ハン師が言っているようにゆっくり動作する事により、自分の行っている動作を意識することができ気づくことが可能なのである。
そして、意識して気づくことができるのは人間だけなのである。
しかし無意識で行動している人間のなんと多いことか?
無意識で食べ、無意識で呼吸し、無意識で歩き、無意識で見て、無意識で聞く。
すべての行動を意識することからハッピーな生活が生まれる。

逆腹式呼吸(丹田呼吸):

逆腹式呼吸は腹式呼吸とは反対に息を吸うときにお腹(上腹部)を凹 ませ、息を吐くときにはお腹(下腹部)を膨らませる呼吸をいう。 逆腹式呼吸はその身体の動きからして、胸式呼吸と上腹部のみを使用する腹式呼吸の中間に位置づけることができる。 逆腹式呼吸で息を吸うときは主に下部胸郭を用いる胸式呼吸で行われる。息を吐くときには同時に上腹部を僅かに凹ませて、下腹部(丹田)を膨らませて力を入れる。

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逆腹式呼吸では息を吸うときに横隔膜が下降してもお腹 は膨らまず、息を吐くときには上腹部を凹ませて、下腹部を充実させる。

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初級太極拳入門 動画 逆腹式呼吸(丹田呼吸)

 

胸式呼吸:

胸式呼吸は胸郭の拡大、縮小動作を意識して行う呼吸をいう。胸郭の構造は上部は前に下部は横に広がりやすい構造になっている。胸式呼吸では息を吸った時に、胸郭全体がやや上に持ち上がり、息を吐けば下に降りる。胸式呼吸はお腹を意識しないため、息を吸った時にお腹は上に引っ張られ凹み、息を吐けば緩んで出る。

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空気を吸ったり、吐いたりする換気を行うには、肺を取り囲んでいる胸郭
つまり肺のまわりの筋肉や骨の呼吸運動が必要になります。
吸ったり、吐いたりしているときには、横隔膜が上下に動き、胸も上がったり下がったりしているのがわかります。このような呼吸運動は、生まれてからずっと無意識のうちに行っています。

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腹式呼吸:

腹部の動きを意識して行う呼吸をいう。 息を吸うときはお中を膨らませ、息を吐くときにはお腹を凹ませる。胸郭の拡張、収縮をあまり意識せず横隔膜の上下運動を主体とする呼吸であり、そのことから横隔膜呼吸とも呼ばれている。

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腹式呼吸はまず二酸化炭素を吐ききり、次に意識的に強く長い息を吐いてから自然に吸いあげます。 肺の入っている胸腔は主に、肋骨とそれを支え動かす筋群、横隔膜で構成されています。 胸腔を広げるためには肋骨を開き広げるか横隔膜を収縮させて下げるのですが、特に横隔膜を大きく動かすと腹腔が変形し腹が前方へ突き出ます。ここから息を吐き出す力は腹筋の収縮と腹圧によるものであるから腹で呼吸しているように感じられるのです。

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参考サイト:腹式呼吸トレーニング「ブレスティーチャー」

http://www.soul-sense.com/

 

腹式呼吸のトレーニング動画 ボイストレーニング

 

著者紹介:
楊進(よう すすむ)
宗代の武将楊六郎を始祖に、棍術の名人として名を馳せた楊五郎を輩し、「楊門女将」として語り継がれるほどの武勇伝をもつ武門の家系に生まれる。 父は日本の太極拳普及に多大な貢献をした楊名時老師である。  幼いころより父より武術の神髄を学び、その後、台湾の名人王樹金老師に形意拳を伝授される。  参考サイト: http://www.naikaken.com/profile/profile.htm

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こちらのサイトも参考、願いします
関連サイト:仏陀の呼吸道

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