スキンダイビング とは
スクーバなどの水中呼吸装置を使用せず、自分の息だけで潜水(水中遊泳)することである。素潜り(すもぐり)とほぼ同義。
一般に、素潜りは、海人による伝統的な漁業など、とくになにも装備しないか単純な水中眼鏡程度のみを使用する、生身の身体に近い状態で行う原始的な潜水としての意味合いが強いのに対し、スキンダイビングは、マスク、スノーケル(シュノーケル)、フィンなどの器材を使用する海洋性レクリエーションもしくはウォータースポーツとしての意味合いが強いが、この使い分けは明確に定義されているわけではない。スキンダイビングのうち、より競技性の強いものはフリーダイビングと呼んで区別することが多い。
フリーダイビングとは(Free Diving)
スキューバダイビングのような水中で呼吸をするための装置を持たず、一呼吸でどれだけ深く潜れるのか、どれだけ長い時間呼吸を止めていられるのかをルールに沿って競うスポーツです。
いわゆる素潜りに「競技規則」と「安全確保のための教育、人的・物的な備え」を追加した物、ということも出来ます。
ヨーロッパでは様々な形で半世紀前から行われており、過去の有名選手としては、ジャック・マイヨール、エンゾ・マイヨルカ、ウンベルト・ペリザリ、ピピン・フェレーラス等が挙げられます。
様々な種目がありますが全て息を止め、その時間や深度や距離を競う競技です。
大きく分けて海の種目とプールの種目があります。
引用画像:日本フリーダイビング協会サイト
コンスタントウエイト ウィズフィン Constant Weight With fins(CWT)
フリーダイビングの代表的種目。
水中に垂直に設置したロープに沿って潜れる深さを競う。足ひれと手のかき動作以外から推進力を得ることは禁止(ロープをつかむ、引っ張る行為の禁止)。おもりを装着することは可能であるが、潜行時と浮上時でその重さを変更してはならない。(一定の重量=constant weight)。
コンスタントウエイトウィズアウトフィン Constant Weight Without fins (CNF)
足ひれの装着が禁止されている点以外はCWTと同じ。
殆どの人は平泳ぎのような動きで泳ぐため、泳力が記録を左右する種目。
フリーイマージョン Free Immersion (FIM)
CWTとの違いは、足ひれの装着が禁止されていること、ロープをつかむ、引っ張る動作が許可されていること。
腕の力が必要となる事から、記録の男女差が最も大きい種目。
スタティック アプネア Static Apnea(STA)
プールの水面にうつ伏せで浮き、息こらえの時間を競う種目。 身体の動きは一切なく、精神状態や瞑想の深さが結果に大きく左右する。
世界大会の個人戦・団体戦で行われる。
ダイナミック アプネア ウィズフィン Dynamic Apnea With fins (DYN)
フィンを使用し、ひと息でプールのコースを水平に泳ぎ、その潜水の距離を競う種目。フィンはどのタイプを使用してもよい。
世界選手権の個人戦・団体戦で行われる。
ダイナミックウィズアウトフィン Dynamic Apnea Without fins (DNF)
足ひれの装着が禁止されている点以外はDYNと同じ。
殆どの人は平泳ぎのような動きで泳ぐため、泳力が記録を左右する種目。
参考サイト:日本フリーダイビング協会
参考動画
アスリート解体新書 (17)フリーダイビング ヒト・海に還る
スキンダイビング、フリーダイビングの練習メニュー
スキンダイビングを楽しみためにはまず、初めにシュノーケリングの基本的技術を身に着けて下さい。
具体的にはスノーケルクリア、マスククリア、フィンワーク等です。
下記の関連記事を参考にして下さい。
関連記事:初心者のシュノーケリング入門
耳抜き スキンダイビング、フリーダイビング
シュノーケリングの基本的技術を身に着けてから、水中へ潜るときに欠かせないテクニックが耳抜きです。
水面にプカプカ浮いているのが好きな人でも、水中できれいな魚を見つけたら、もっと近くでよく見たい、と思うはず。でもそこには「水圧」が存在していて、スノーケラーの鼓膜には水圧がかかる。その水圧をクリアするのが「耳ぬき」というテクニックです。
耳は、鼓膜という薄い皮で内耳と外耳に分けられている。鼓膜は外からやってくる音(空気の振動)を内耳に伝える振動膜だから、水圧の変化にも敏感である。それで、もし急に高い圧力を受けると破れてしまう。
耳抜き バルサルバ法 スキンダイビング、フリーダイビング
耳抜きの方法は色々ありますがここでは基本な耳抜きの方法であるバルサルバ法を説明。
やり方は鼻をつまんで口を閉じ、ゆっくりと肺から息を送り出す。
こうすることにより咽頭内の空気の圧力が高まり、耳管をとおして中耳内に空気が送り込まれる。
詳細な耳抜きの方法は下記の記事を参考にしてください。
関連記事:耳抜き 方法 |耳抜きの仕方
プールでの耳抜きの練習
水面で耳抜き 練習
最初の耳ぬきは、必ず水面で行う
引用画像:スノーケリングテクニックガイド 長谷川 孝一 (著)
水面下で耳抜き 練習
バディの足につかまって、40cm程度 の深さを保ち、もう一度耳ぬきする。
さらに40cm下がって、もうー度耳ぬき
ドルフインキック練習 スキンダイビング、フリーダイビング
ドルフインキックを説明する上で、分かりやすいのは水泳のバタフライです、ご存知のように両手を大きく広げて泳ぐのがバタフライですが、仮に手の動作を取り除くとその動きはイルカに見えてきます。
実はこの泳ぎ方の秘密は、リズミカルな身体のウェービングと、タイミングのいいドルフインキックにあるのです。
イルカが水中で泳ぐときに行っている尾びれを使ったキックは、人間の場合では、ひざから下を動かすことで再現できます。これを練習しているときは、イルカが泳いでいるイメージが大
きな助けになります。
イルカの気分になってキックが十分にできたら、次は身体の上下運動を大きくしていって、足だけではなく身体で進む感じを覚えます。そうすると段々とイルカの泳ぎのようになってき
ます。まず、ここまでを練習してみましょう。
ドルフインキック 練習方法
浮く
手を前に出して身体を大きく伸ばし,リラックスして水面に浮く(イルカが動いている様子を思い描く)
キックする
両足を一緒にキックしてみる。
水中に頭から
キックと同時に頭から水中に飛び込む。
背中を逆反り
背中を力強く反り返し水面に、水面から入る幅と水面に戻る幅は同じにする。
サーフェスダイブ surface(表面、表面に出る)
サーフェスダイブはその名のとおり、水面から水中へ潜ることです、ヘッドフアーストダイブと耳ぬきを連続した動きの中でおこないます。
始める前に、ゆったりとした気持ちで目を閉じ、自分があたかもそこで泳いでいるのを思い浮かべ、動作を連続したイメージとして組み立ててから始めると効果的です。
潜り初めの耳ぬきは重要です。潜ることと耳ぬきを同時にしなければならないので、初めは戸惑うかもしれません。うまくいかなければそれぞれのメニューに戻って、それが楽にできるまで練習してから再びトライしてみましょう。目標は全部が自然にできるようになることです。
潜降
・水面休息の姿勢でこれから行う手順をイメージしながら呼吸を整える
・水中に入ったところで耳ぬき、ゆっくり潜水しながら耳ぬきと、合計3回耳ぬきをしながら水底めざしてゆっくり潜水(3m程度の水深の場合)
引用画像:スノーケリングテクニックガイド 長谷川 孝一 (著)
水中移動
上体を起こして、潜水から水平方向へ泳ぐ姿勢ヘ、そしてフラッターキックで水平方向へ泳ぐ。同じ水深なら耳ぬきは不要。
浮上
身体を起こして水面の安全を確認しながらまっすぐ浮上、浮上中は一回転しながら水面の状況をよく確認水面で休息で呼吸を整えながら、バディの潜水をウォツチする。
サーフェスダイブ
ウェービング
水中で身体を左右あるいは上下に縫うように身体を動かし進むウェービングは、陸上では決してすることのない、魚やイルカが使っている水中での動ぎ方です。
ウェービングによって身体が進む理由は、背中やお腹が水を斜め後ろに押し出す作用と、さらにこの動き(ウェーブ)が下半身に伝わりながら足を動かして、最後にフインをスナップし、大きな推進力を生みだすところにあります。
ウェービングをうまくやるのには、身体の力をぬいてリラックスし、きれいなウェーブ(波)を作りだすことが必要です。むずかしそうに思いがちですが、やってみるとそれほどでもあり
ません。少し練習すればすぐにできるよ’フになります。
この運動方法は頭で考えてしまうと、身体がうまく動いてくれません。考えるよりもまず先に十分なイメージトレーニングが必要です。ウェービングのイメージはイルカの泳ぎ方です。
底に潜る
頭を45度ぐらいまげて底に向かう。
引用画像:スノーケリングテクニックガイド 長谷川 孝一 (著)
大きく反る
水面、45度方向を向いて大きく背中を反りかえさせる。
鋭く方向転換するが、両腕をしっかり両耳にくっつけて、ポーズを崩さずに水面ヘ
再び潜る
ワンサイクルができたら、同じ要領で連続して行う。どのようにすると水中抵抗のない自然なウェイビングになるかを、確かめ調整しながら、何回も続けて練習する。
バックキック
バックキックは、仰向けの姿勢をキープして泳ぎ続けるときに行うもので、フラッターキックの姿勢を反対にしたもの。スノーケルの先が水面下に入らないよう、あごを引き水面上に立て、まっすぐ足を伸ばし、腰骨を支点に足全体で水の抵抗を感じながら泳ぐ練習をしよう。アップキック、ダウンキックが上手くできれば、思いのほかスイスイ前進できる。
フラッターキックを長く続けていると、決まった筋肉が疲労してけいれんを起こしそうになることがあるが、バックキックは異なる筋肉を使うことでその疲労から解放されるというありがたいフィンワークである。
また、水面下では周囲をよく見ることができないが、このフィンワークだとグループやバディを確認しながら移動できるというメリットも。さらに空も見渡せて気持ちがよいので、リラックスして水面を移動したいときには最高だ。
あごを引いてスノーケルを立て、足全体で水の抵抗を感じながら泳ぐ。ときどき進行方向を確認しよう
引用画像:スノーケリングテクニックガイド 長谷川 孝一 (著)
サイドキック
サイドキックは、横向きでフラッターキックをしているイメージだ。スノーケルの呼吸を確保するために、頭の位置は水面に固定する。写真のように体をややひねることになるので、少しフォームがとりづらいがトライしてみよう。
下側の手を進行方向へまっすぐ伸ばすと、姿勢が比較的楽に維持でき、進みたい方向へ体をきちんと定めることができる。
サイドキックは、具合が悪くなったバディを水面えい航するときに使うことがある。バディの様子を見守りながら、あるいは声がけしながら運ぶことが容易にできるフィンワークである。